特集
特集|遊びから始まる社会参加。ゲームで広がる課題解決のかたち
2026.02.27 更新
観点
PERSPECTIVE
この特集が生まれた理由。
社会課題という言葉を聞くと、どこか難しく、遠いものに感じてしまう人も少なくない。しかし近年、ゲームや遊びの要素を取り入れることで、誰もが気軽に社会と関わる新しい取り組みが広がっている。
ごみ拾いを競技化した活動や、社会課題をテーマにしたシリアスゲーム、インフラ点検をゲームとして楽しめる仕組みなど、遊びながら社会に貢献できる取り組みが生まれている。さらに、市民・企業・行政が一緒に課題解決を目指す「リビングラボ」のように、多様な主体が共創する場も広がりつつある。
こうした動きの背景にあるのは、「楽しさ」や「参加しやすさ」を入口に社会との関係性をひらく発想である。白黒では割り切れない複雑な社会問題に向き合うためにも、多様な人が関われる仕組みはますます重要になっていくだろう。
本特集では、ゲームや遊びをきっかけに社会課題へ関わる新しいアプローチを紹介する。楽しみながら社会とつながる方法を知ることで、私たち一人ひとりの社会参加のかたちも広がっていくはずである。

記事
ARTICLES
テーマで読み解く、社会の動き。

取り組み
ごみ拾いがeスポーツに。ゲームで社会貢献する新しいエンタメ
ごみ拾いが「奉仕」から「遊び」へと変貌し、新しいエンタメとして注目を集めている。スポーツやゲームの要素を取り入れることで、環境保全と社会貢献を同時に楽しめる取り組みが広がりつつある。今やごみ拾いはeスポーツへと発展し、世界各国で行われており、持続可能な社会づくりのためにもごみ拾いには大きな可能性が秘められている。

キーワード
シリアスゲームとは?遊びながら社会問題と向き合うきっかけに
シリアスゲームとは、娯楽だけにとどまらず、課題解決や知識・技能の習得を目的として開発された実用的なゲームのことを指す。ゲームで遊ぶ楽しさによって学習意欲や集中力が高まり、参加者が主体的に取り組めるのが特徴で、知識の定着やスキルの向上に効果的であるとされる。

キーワード
白黒思考とは?物事を柔軟に捉えられるよう改善したい考え方の癖
白黒思考(all-or-nothing thinking)とは、物事を「良いか悪いか」「白か黒か」「敵か味方か」といったように二極化して捉える思考パターンのこと。一つの考えに固執したり、好き嫌いがはっきりしたり、曖昧な状況に耐えられないといった性格に結びつくとされる。「スプリッティング(分裂)」「全か無か思考」「0か100か思考」「二分割思考」という別名もある。

キーワード
リビングラボとは?市民・企業・行政が共創する取り組みのメリットや事例を紹介
リビングラボとは、主に市民・企業・行政が協力して新しいサービスや製品を作り出すという概念を指す。「Living(生活空間)」と「Laboratory(実験室)」を組み合わせたもので、社会課題の解決や新しい価値の創造を目指している。

取り組み
遊びが社会を動かす。ゲームで課題解決する事例3選
社会課題に向き合う方法は、知識を学ぶことだけではない。近年は「ゲーム」という形を通して、環境問題や難民問題、地域課題に取り組む事例が世界中で生まれている。楽しさや体験を入り口にすることで、人はどのように問題を理解し、行動へとつながっていくのか。ゲームを通じて社会課題に向き合う3つの事例を紹介する。

取り組み
“電柱点検”を遊びに。PicTréeが描く新しい社会参加
老朽化が進む社会インフラと人手不足という課題に、“遊び”の力で挑むプロジェクトがある。市民がゲーム感覚で電柱を撮影・報告し、社会インフラの維持に貢献できる「PicTrée(ピクトレ)」だ。義務ではなく“楽しみ”から始まる新しい社会参加のかたちは、地域の安全と、持続可能な未来を支える可能性を秘めている。
















