
概要
INTRODUCTION
この回で伝えたいこと。
使わなくなったスマートフォンや故障した家電、引き出しに眠るままの充電ケーブル。
これらの中には、金や銀、銅、レアメタルといった貴重な資源が含まれている。
こうした都市に蓄積された資源は「都市鉱山」と呼ばれる。
資源に乏しいとされる日本だが、家庭内に眠る電子機器を回収・活用すれば、
世界有数の資源保有国になり得るとも言われている。
今回は、身近にありながら普段はあまり意識されることのない「都市鉱山」について語り合う。
ゲスト
GUEST
対話の扉を開き、新しい世界を描き出す。

善積 真吾
株式会社カマン 代表取締役社長
ソニーで新規事業開発やスタートアップ支援に携わった後、2020年に株式会社カマンを創業。テイクアウト容器の使い捨てを減らすため、地域共通のリユース容器シェアリングサービス「Megloo」を立ち上げ、循環型社会の実装に取り組んでいる。
テーマ
THEME
この回を読み解く言葉。

「電子ゴミ(E-waste)」とは?電子ゴミの現状と引き起こされる問題、その対策を解説
電子ゴミとは、スマートフォン、パソコン、冷蔵庫、テレビなどをはじめとする電気・電子機器の廃棄物の総称。英語では、E-waste、WEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment)と呼ばれる。
用語集
RELATED TERMS
番組中に登場するキーワード解説。
注目
HIGHLIGHTS
心に刻む、その一言。
まもなく公開。

繰り返し使える容器を、まち全体でシェアしていくことで、ゼロウェイストな街がつくれると思っています。

ごみ問題って、「どう捨てるか」だけの話じゃなくて、
つくる側や売る側も含めて考えていくべきテーマかもしれません。

「ごみの処理にかかるお金を、誰が負担するのか」っていう議論が出てきているのは、すごく面白いですね。
音声で聴く
AUDIO
声に触れて、世界を感じて。
まもなく公開。
文字で読む
TRANSCRIPT
言葉の行間に、心をたどる。
まもなく公開。
小原
さあ、新しい年が始まりました。三が日明けの渋谷で、路上に溢れかえるゴミを黙々と片付けるボランティアの方の姿を、SNSでご覧になった方も多いと思います。年末年始、渋谷には多くの人が集まり、そのぶん街には大量のごみが残る。特に目立つのが、テイクアウト商品の食べ残しや、使い捨て容器です。
《渋谷区の新たな対策》
渋谷区はポイ捨てごみの増加を受け、2026年4月から区内の一部店舗(コンビニやテイクアウト商品を扱う飲食店など)に対し、ゴミ箱の設置を義務づける方針を発表しました。従わない場合は、最大5万円の徴収が行われるとされています。
また、ポイ捨て行為そのものに対しても、2026年6月から罰金(2000円)を科す条例がスタートする予定です。
こうした施策をめぐっては、区外からの来訪者によるごみが多い中で、「処理コストを誰が負担するべきか」という議論も生まれています。
望月
この問題って、捨て方だけにフォーカスしている話に見えがちなんですけれども、実はものを作るメーカーが製造事業者であったりとか、そこから仕入れをして売る事業者だったりとか、いろんなステークホルダーのことまで含めて考える必要があると思ってます。
福田
こういう誰が負担するかっていう議論が出てきているのが、すごく面白いなと思っていて。これまでゴミがあって、汚いね、掃除しようみたいな流れもたくさんあったと思うんですけど。そこで、誰が負担をするのかっていう議論を挟むことで、そのゴミがどこからゴミになっているのかっていう考えまで議論が進んでいったりもするのかなって思っています。
渋谷のテイクアウトごみを減らすには?(11:41~)
小原
今月は渋谷の街に捨てられるテイクアウト由来のゴミを減らすにはどうすればいいのかについて、お聞きのあなたと共に考えていきたいんですが、今夜ですね、この問題にすでに取り組まれている方をゲストにお迎えしています。リユース容器シェアリングサービス「megloo」の代表、善積良純真吾さんです。よろしくお願いします。
善積
よろしくお願いします。
小原
改めて、meglooの仕組みを教えていただいてよろしいですか?
善積
meglooは、通常飲食店でテイクアウトすると使い捨ての容器で提供されて、食べ終えたらその場で捨ててしまうのが普通だと思います。それに対してmeglooでは、対応店舗で「meglooでお願いします」と言ってQRを読んでいただくと、リユース容器で提供されます。
食べ終えた後に、市役所とかオフィスとか返却ボックスが置いてあるところに返却いただくと、業務委託している福祉作業所の方が容器を回収して、元の飲食店に戻して、洗浄して、また次のお客さんに提供していく。街全体で繰り返し使える容器をシェアしてゼロウェイストな街をつくっていく、ということを4年前から鎌倉で始めました。
小原
容器の特徴はどういったものなんですか?
善積
とにかく繰り返し使えるっていうところで、500回以上使えるようなものを作っています。丈夫さと洗いやすさですね。凹凸をできるだけ少なくしたり、パッキンを外して洗うのが大変なので、パッキンレスで密封できるようにしています。
小原
素材はどういったものを使っているんですか?
善積
バイオマスナフサを使った素材で、バイオマス由来のポリプロピレンを100%使っています。
子どもが拾ったゴミが、出発点になった(16:44~)
小原
そもそも、この事業を始めたきっかけは?
善積
5年前に着想したんですけど、当時3歳だった息子と散歩していると、道端のゴミを拾ってくれるようになったんですね。そこから、彼らに残したい未来ってなんだろうと思うようになって。
ちょうどコロナ禍でデリバリーをよく使っていて、食べ終えるとゴミ箱が溢れている。これなんとかできないかなと思いました。
調べていくと、日本ではプラスチックが800万トンぐらい使われていて、そのうち半分が容器包装ごみなんですね。ここを「使い捨てる」から「巡らせる社会」にできないかなと思うようになりました。
小原
返却されないことはあるんですか?
善積
返却が1週間以内に帰ってこなかった場合は連絡が行くようになっていて、ほとんど帰ってきます。街での返却率は99.8%ぐらいです。イベントでは95%ぐらいですかね。
小原
店側のコスト負担はどうなんですか?
善積
紙とかと同じぐらいだったりします。4回以上使うと1回あたり25円ぐらいになるので、普通のカップと同等ぐらいの金額になるというところです。
小原
最後に、今月のテーマをふまえて一言お願いします。
善積
やっぱりゴミを減らさなきゃとかネガティブにというよりは、できることから1つずつやっていくし、リユースの方は気持ちいいよね、とか、そういう気軽な気持ちでちょっとずつ良くできていったらいいなと思っています。
望月
脱炭素や循環の流れがある中で、すでに先立って動かれているところで、詳細の話も伺えて刺激になりました。近くのイベントがあったらリユース容器にしようよっていうので、meglooさんのサービスも使ってみたいなと思いました。
福田
プラスチック=悪みたいにされがちなんですけど、meglooさんみたいに本質に真摯に向き合われているサービスを見ると、改めて本当に環境にいいことって何なんだろうと考えてみたいと思いました。リユース容器をどんどん使っていきたいなと思います。
小原
また来週お会いしましょう。ありがとうございました!
善積・望月・福田
ありがとうございました!
連載
MORE STORIES
小原信治が紡ぐ、もうひとつの物語。

種蒔く旅人Ⅱ
~2040、未来の君へ~
文・写真 青葉薫
夕陽が海に沈む三浦半島・秋谷。15年前に都会を離れ、この海辺のまちで「食べるものを育てる」暮らしを手に入れた。
朝は産み落とされたばかりの鶏卵を炊き立ての白米にかけ、夜は目の前の海で採れた魚と自分たちで育てた野菜で晩酌を楽しむ。心はいつも凪いでいる。
だが今、気候危機という現実が、この美しい日常に影を落とす。2040年、娘が大人になる頃の世界はどうなっているのか。
この海辺のまちで生まれた我が子に何を残せるのか。未来への「希望の種」を探す新たな旅が始まる。旅するように暮らす、この町で。







































環境への配慮だけでなく、「おいしそうに見えること」も大切なポイントですね。