フェイクニュースに騙されないためには?英メディアが勧める対策を紹介

TOP / ウェルビーイング

フェイクニュースに騙されないためには?英メディアが勧める対策を紹介

フェイクニュースとは

フェイクニュースとは、真実とは異なる情報のことだ。主にネット上での発信が多いが、マスメディアによる不確かな発信や報道を指す場合もある。具体的な例を挙げると、根拠のない陰謀論や、科学的証拠に基づかないが効果的に宣伝した健康情報などもフェイクニュースに該当する場合がある。

SNSが発達してからは、その拡散力により、不確実な情報が広まりやすくなった。そのため、フェイクニュースによる影響が、より問題視されており、ネットリテラシーを向上させることが求められている。

フェイクニュースの種類

フェイクニュースの中にも、発信者の意図や内容によっていくつか種類がある。

  • 偽情報…意図的に事実と異なる情報を記載し、読者や視聴者を惑わす目的で作られる情報
  • 誤情報…悪意はないが誤解など誤った認識により歪んで伝えられる情報
  • ミスリーディング…事実ベースだが伝え方の工夫で、読者や視聴者を一定の認識に誘導しようとする情報
  • プロパガンダ…政治的もしくは社会的な意図で、特定の信念や思想を広めようとする情報

上記をみると、フェイクニュースがかならずしも悪意をもって発信されているわけではないことが分かる。さらにミスリーディングやプロパガンダのように、事実に基づいてはいるが、情報に偏りがあるため読者が事実を正確に認識できないケースもある。そのため、どの情報を信じていいのか、見分けるのが難しいのだ。

フェイクニュースの問題点

フェイクニュースは、日常生活・災害時・国際問題などで、さまざまな摩擦を起こしてしまう。発生しうるリスクは、次の通りだ。

  • 詐欺被害や消費者トラブルが発生する
  • 必要なときに救助が遅延する
  • 災害時のパニックを引き起こす
  • 本来は起こらなかった民族・人種間論争が起きる
  • みずからがよかれと思って拡散した情報で身近な人が騙される

自分は騙されないと思っている人は多いだろう。しかし災害などで自分や家族の安全を守ることに必死なとき、人は冷静な判断を欠いてしまう。また、友人や家族が教えてくれた情報であれば、「この人が言っているから」と信じてしまうかもしれない。

フェイクニュースのなかには、そうした心理を巧みに利用して、読者をまどわすものがある。まずはどんな人であっても騙される可能性や判断を誤る可能性があることを念用に置いておくことが大切だ。

フェイクニュースに騙されないためのレッスン

出典:BBC

フェイクニュースに騙されないためにまず必要なのは、一歩立ち止まって、目の前の情報を疑う力だ。そのためには自ら調べ考えることが必要となる。

しかし情報を疑い現状をただしく見極めるためには、具体的に何をすればいいのか分からない人も多いだろう。ここでは、イギリスの放送局BBCが提案しているレッスンプランから一部を抜粋して紹介する。

10代の若者向けに作成されたコンテンツだが、情報を多角的かつ冷静に読みとる練習になるため、世代を問わずおすすめだ。

1.情報の出所を明確にする

BBCは、まず情報の出所を見つけることを推奨している。気になる情報を見つけたとき、まず確認すべきなのは次の2点だ。

  • 情報の出所が正確に書かれているか
  • その出所は信ぴょう性が高いといえるか

SNS上で投稿されている情報であれば、スクリーンショットで載せられているアカウント名や文章を検索してみるといい。ニュースサイトやブログ記事であれば、文中もしくはページの下部に情報源が記載されているはずだ。その情報源が信頼できるかを、まずは考えよう。

信頼度の高い情報源

信頼度の高い情報源には、次のようなものがある。

  • 公的機関が発表した論文
  • 国や自治体によるデータ
  • 研究家など権威性の高い人物の研究結果
  • NPO法人など、その分野に特化した活動をしている団体

信頼度が低い情報

一方で、次のような信頼度が低い情報は確実に真実とはいえないだろう。

  • 権威性のない一般人による投稿
  • 具体的な研究内容や調査方法が記載されていない論文
  • 著者名や日付が記載されていない情報

2.他のサイトやメディア媒体にも目を通す  

いま見ている情報だけではなく、他のメディアにも目を通すことをBBCは勧めている。

近年では、SNSを通じて嘘の災害や騒動が広められることがある。ひとつのページだけを見て情報を鵜呑みにするのではなく、まずはGoogleやYahoo!といった検索エンジンに移動して、他サイトの関連記事にも目を通すことが大切だ。

また、SNS広告のなかには芸能人やインフルエンサーの知名度を利用した詐欺広告が混じっていることもある。こういった場合、芸能人の公式ホームページやインフルエンサーのSNSに、該当のページへのリンクがあるかを確認してみよう。

もし、調べたい情報が大手ニュースサイトや公式ページのような信頼性の高いサイトに掲載されていない場合は、フェイクニュースを疑う必要がある。

3.情報を深堀りする

フェイクニュースのなかには、偽情報だけではなく誤解を含んだ情報や、特定の情報だけを切り抜いた偏った内容のものがある。そのため、信頼できる情報源を引用し、他の媒体でも同様の情報が見られたからといって、必ずしも正確にものごとを伝えているとはいえない。

たとえば政治報道は事実に基づいて執筆されるが、媒体が右派寄りか左派寄りかによっても、抽出される情報や排除される情報は異なる。それによって読者が受け取るメッセージは変わるのだ。

こうした情報の偏りに左右されず、冷静かつ正確にものごとを把握していくために、BBCのレッスンプランから、いくつかの設問を紹介しよう。

まず話題をひとつ選択し、その話題を取り扱っているメディアを2つ見つける。そのうえで、次の設問に答えるかたちでメモをとる。

  • 2つのメディアで、情報が異なっている点を抜き出そう
  • 2つのメディアで、共通している情報を抜き出そう
  • 一方のメディアでは書かれていない情報を抜き出そう
  • それらの情報が、なぜ一方のメディアにのみ書かれているのかを考えよう

こうしたステップを踏んでいくことで、ひとつの情報源だけで物事を判断せず、広い視野をもって状況を把握できるようになる。

4.写真の出所を調べる

写真の出所を明確にするのは、とくにSNSで拡散される偽情報や誤情報への対策に役立つ。SNSでは、地震発生時に関連性のない災害の写真を流し、あたかも今回の被害であるように見せるなどの偽情報が出回ることがある。

こうした本来とは関係のない写真の可能性がある場合、BBCは画像検索機能を使用することを推奨している。GoogleやSafariなど、多くの人がスマホで使用するアプリで画像検索はできる。検索した画像が唯一無二のものか、数年まえに撮影された同じ写真が出てこないか、他国の災害写真ではないかなどを調べてみよう。

また、SNSの発信者のプロフィールやほかの投稿を見ることも大切だ。プロフィールの記載内容やほかの投稿の内容を見ることで、普段から悪質な投稿をしていないか、現地に住んでいる人なのかなどが分かる。

5.アカウントが偽物か本物かを見極める

SNSのなかには、芸能人、政治家、著名な団体になりすましたアカウントがある。なかには一般人の画像やAI画像を利用した、なりすましアカウントもある。

こうした偽アカウントに騙されないため、BBCは次の点を確認することを勧めている。

  • 普段の投稿内容
  • フォロワーの数
  • アカウント作成の時期
  • 更新頻度
  • 更新時間
  • 公式サイトのSNSリンク

本人のアカウントでない場合、本人のイメージとはかけ離れた投稿が多くみられる。またフォローしている数が極端に多かったり、フォロワーの数が極端に少ないなどの傾向がある。さらにボットのように人の手による投稿でない場合、真夜中や早朝など不自然な時間帯での投稿もみられるという。

まとめ

フェイクニュースに騙されないために、もっとも大切なのは一歩立ち止まり、情報を深くしらべることだ。

手間はかかるかもしれないが、人は簡単かつ単純で分かりやすい情報に頼り、手間がかかる行動を避ける傾向にある。そうした特性によってフェイクニュースは信じ込まれてしまう。つまり、今までとは異なる行動を積極的に行うことが大切だ。

こうした習慣や練習の積み重ねにより、自然と信ぴょう性の高い情報とそうではない情報を見極められるようになる。そして不用意な出費や詐欺などの被害などを防ぎ、日常生活はもちろんのこと緊急時に冷静な行動ができるようになるのだ。

参考記事
Lesson 1: Real versus fake news|BBC
Lesson 2: Sources and who to trust|BBC
Lesson 3: Social media, images and data|BBC

関連記事

新着記事