災害とともに生きなければならない私たち。防災・減災の意識を日常に取り込む
日本は世界有数の災害大国であり、近年は豪雨や地震などによる甚大な被害が相次いでいる。災害はもはや特別な出来事ではなく、日常の中に潜むリスクだ。だからこそ、防災を「特別な備え」にせず、暮らしに溶け込ませる工夫が求められる。フェーズフリーやダークツーリズムも交えて、防災意識を日常に根づかせる方法を探る。

日本は世界有数の災害大国であり、近年は豪雨や地震などによる甚大な被害が相次いでいる。災害はもはや特別な出来事ではなく、日常の中に潜むリスクだ。だからこそ、防災を「特別な備え」にせず、暮らしに溶け込ませる工夫が求められる。フェーズフリーやダークツーリズムも交えて、防災意識を日常に根づかせる方法を探る。

日本では、東日本大震災の記憶を未来へつなぐため、震災伝承施設や語り部の活動が注目されている。宮城県仙台市では「語り部タクシー」が震災遺構を巡り、教訓を学ぶ旅が人気だ。こうした取り組みは、悲劇を風化させず、防災意識を高める重要な役割を果たしている。震災の教訓を学び、未来への備えを考える旅として、多くの人々が訪問している。

フェーズフリーとは、日常時と非常時の区別を取り払い、普段使いできるモノやサービスを災害時にも活用する防災の新しい考え方である。特別な備えを不要とし、日常生活に自然に溶け込むことが特徴だ。非常時にも柔軟に対応できる仕組みとして、注目を集めている。

「気候危機」は2019年の国連気候変動サミットにおいてグテーレス事務総長が呼びかけたメッセージのなかで使われた言葉だ。事務総長は「気候変動はもはや気候危機であり、気候非常事態である」と発言し、各国政府に対し気候変動対策のさらなる加速を促した。「気候危機」は、気候変動への対策の必要性や緊急性をさらに強調した表現といえる。

グリーンインフラとは、自然がもつ多様な機能を取り込んで活かしながら、社会資本の整備を行う手法である。グリーンは樹木や花など植物の緑だけでなく、土壌・水・風・地形などを含むネイチャーの意である。グリーンインフラは、安全・安心で持続可能な国土、持続可能な地域社会の形成といった課題への対策の一つとして位置づけられている。