“武器化”される歴史。過去を都合よく編集してしまう裏の心理
自国の歴史が否定されると、なぜこれほど腹が立つのか。守ろうとしているのは「過去の事実」なのか、それとも「自分自身のアイデンティティ」なのか。数字の不確かさ、論理の裏側を見てきたシリーズ完結編。歴史を武器にしてしまう心理と、その先にある対話の可能性を考える。

自国の歴史が否定されると、なぜこれほど腹が立つのか。守ろうとしているのは「過去の事実」なのか、それとも「自分自身のアイデンティティ」なのか。数字の不確かさ、論理の裏側を見てきたシリーズ完結編。歴史を武器にしてしまう心理と、その先にある対話の可能性を考える。

「あなたがたがそこに来たから、私たちはここにいる」。英国の移民論争を揺さぶる、たった一文のスローガンがある。この言葉は慈悲を求める懇願ではない。植民地支配という歴史的負債の精算を迫る、正当な請求書なのだ。移民問題の見え方が変わる、その論理構造を見ていこう。

世界は分断の時代を迎えている。多様な意見により対立が激化することなどが要因だが、日本国内で起きている世代間分断の要因の一つは社会保障制度だ。中には「もらい得」と言われる高齢者を敵視する現役世代もいる。そこで日本政府が進めているのが「全世代型社会保障」への移行だ。分断を終わらせることができるのか、ポイントを整理する。

「犠牲者〇〇万人」。ニュースで目にする巨大な数字は、どこから来るのか。歴史の数字には、何を犠牲と数えるかという「基準」が埋め込まれている。イギリスによるインド植民地支配と日中戦争を例に、計算式のレトリックを読み解いていく。数字の「客観性」を疑うことで、歴史との対話は変わっていくだろう。

努力だけでは越えられない壁が、いまも多くの若者の前に立ちはだかっている。「親ガチャ」という言葉まであり、生まれた環境という「運」が、学びや将来の選択肢を左右する社会で、見えない壁にどう立ち向かうか。本記事では、メンターシップと公的な学習支援が果たす新しい役割に焦点を当て、「運」に縛られない未来への道筋を探る。

今日本では、これまでの政策決定のあり方と、それを前提とした社会システムに画期的な変化をもたらしたとされるウェールズの未来世代法を参考に、国会の将来世代委員会設置に向けた法案準備が進んでいる。未来世代法とはどういうものか、取り組むことで日本の未来はどう変わるのだろうか。

社会問題として広く知られている、世代間不均衡。これを是正し、持続可能な未来社会を実現しようという動きが強まっている。同時に、実現に必要な新たな制度的枠組みとして、未来世代法が世界的に注目を集めている。新たな枠組みはなぜ必要なのか、未来世代法とはどういうものか、世界の動きと併せて考察する。

行政や企業の枠組みを超え、社会が抱える課題を解決する「クロスセクター連携」。セクターごとの強みやリソースを持ち寄ることで、単体では成し得ない解決方法を提示できるのが大きな魅力だ。本記事では、クロスセクター連携の可能性や課題について掘り下げていく。

物価高が続き、日々の暮らしに影響が出る中、日本では47都道府県すべてで地域別最低賃金が1,000円を超えた。生活に必要な最低水準が引き上げられたことは喜ばしい一方で、実質賃金は依然として世界水準に届いていない。いま世界では「最低賃金」ではなく、「生活賃金」を重視する国や企業が増えつつある。本記事では、海外の事例を通じて生活賃金の重要性と、その実現に向けた課題を考えていく。