“武器化”される歴史。過去を都合よく編集してしまう裏の心理
自国の歴史が否定されると、なぜこれほど腹が立つのか。守ろうとしているのは「過去の事実」なのか、それとも「自分自身のアイデンティティ」なのか。数字の不確かさ、論理の裏側を見てきたシリーズ完結編。歴史を武器にしてしまう心理と、その先にある対話の可能性を考える。

自国の歴史が否定されると、なぜこれほど腹が立つのか。守ろうとしているのは「過去の事実」なのか、それとも「自分自身のアイデンティティ」なのか。数字の不確かさ、論理の裏側を見てきたシリーズ完結編。歴史を武器にしてしまう心理と、その先にある対話の可能性を考える。

「あいつは悪だ」と断じる快感、どちらかに属さなければという焦り。宗教が退場した後の現代社会で、政治や運動が「救い」を語り始めるとき、何が起きるのか。デュルケーム、ウェーバー、アーレントらの思想を手がかりに、SNS時代の正義論がはらむ危うさを読み解いていきたい。

「あなたがたがそこに来たから、私たちはここにいる」。英国の移民論争を揺さぶる、たった一文のスローガンがある。この言葉は慈悲を求める懇願ではない。植民地支配という歴史的負債の精算を迫る、正当な請求書なのだ。移民問題の見え方が変わる、その論理構造を見ていこう。

「犠牲者〇〇万人」。ニュースで目にする巨大な数字は、どこから来るのか。歴史の数字には、何を犠牲と数えるかという「基準」が埋め込まれている。イギリスによるインド植民地支配と日中戦争を例に、計算式のレトリックを読み解いていく。数字の「客観性」を疑うことで、歴史との対話は変わっていくだろう。

今日本では、これまでの政策決定のあり方と、それを前提とした社会システムに画期的な変化をもたらしたとされるウェールズの未来世代法を参考に、国会の将来世代委員会設置に向けた法案準備が進んでいる。未来世代法とはどういうものか、取り組むことで日本の未来はどう変わるのだろうか。

社会問題として広く知られている、世代間不均衡。これを是正し、持続可能な未来社会を実現しようという動きが強まっている。同時に、実現に必要な新たな制度的枠組みとして、未来世代法が世界的に注目を集めている。新たな枠組みはなぜ必要なのか、未来世代法とはどういうものか、世界の動きと併せて考察する。

これまで群衆の構造と同調のメカニズムを考えてきた。では「群れること」と「つながること」は何が違うのか。SNS時代に再現される群衆心理を念頭に置きながら、哲学者レヴィナスの「顔」という概念を手がかりに、他者とのつながりについて問い直してみたい。

政治が行われている至る所で駆使されてきたプロパガンダ。SNSが普及している現代では、政治的な発言が容易にできるようになっており、プロパガンダの影響力も強まっているとされる。そこでプロパガンダの手法や、プロパガンダによる影響などを解説し、どのように向き合うといいのかも紹介する。

政府と市民が意思決定のために議論するプラットフォームを作り出した台湾。デジタル技術が社会の隅々まで浸透する現代において、民主主義のあり方も大きな変革を迫られてる。そうした中、台湾が先駆的に取り組んでいる「vTaiwan」というプラットフォームが、世界的な注目を集めている。